社労士試験ポイント解説 労働保険徴収法
請負事業の一括について
(1)概要
請負事業の一括とは、建設の事業が数次の請負によって行われるときに、元請事業者のみを事業主として取り扱い、下請事業者の労働者も含めて一つの保険関係で処理することをいいます。
(2)要件
請負事業の一括は次の要件をすべて満たす必要があります。
①労災保険に係る保険関係が成立していること
②建設の事業が数次の請負によって行われていること
※上記の要件を満たしている場合、法律上当然に請負事業の一括が適用されます。
(3)効果
元請事業者を、下請事業者も含めた全体の事業主として労災保険の処理を行います。
(4)分離
規模が一定以上の下請事業者は、都道府県労働局長に申請することで独立して労働保険の処理を行うことができます。以下の①②どちらかの要件を満たす下請事業者が対象となります。
①概算保険料の額が160万円以上
②請負金額が1億8,000万円以上
(本日のポイントまとめ)
・数次の請負の建設現場では労災保険の下請事業者の労災保険手続きを一括できる
・請負事業の一括は申請の必要はなく法律上当然に行われる
・一定規模以上の下請事業者は一括関係から分離して独立して保険手続きができる
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